株式会社サンブロス
代表取締役 小林 久敏 様

昭和41年設立のメンズファッション、キッズウェアの企画・製造等を行う株式会社サンブロス。
100年企業に向けて、新たなビジネスモデルを構築するためにデジタルとファッションを融合した展示会を開催。
変化の激しいアパレル業界で生き残っていくために、絶えずアンテナを張り巡らせ、半歩先を行くビジネスモデルを確立していく。

今回は、社内のコミュニケーションをはじめ、
アパレル業界のことや、今後の展望をインタビューさせていただきました。

相手に「言った」だけでなく「伝わったか」まで考えてほしい

ー社内のコミュニケーションで大切にしていることは何ですか?

「言った」だけでなく「伝わったか」まで常に確認すること。
これは社員に繰り返し言っていますね。
「言った」で終わるのではなく、それが伝わってその人が理解して把握できているかが重要で、
「言いました」ではなく「伝わりました」という報告がベストだと思っています。

この考えから、会議の場でも「口頭での発表」は禁止したんです。
発表する目的は何なのかまで考えないと、意味がない。
口頭で言うだけの発表は伝わらないですよね。

みんなに聞いてもらって、理解してもらって、行動にうつしてもらう。
それでこそ発表の意味があって、ならば「視覚」「聴覚」感覚をすべて使って
みんなに伝えないとダメだと社員にはしつこいほどずっと言い続けています。

そして、言い続けることで社員の意識も変わってきていると感じています。

ー社長と社員の距離感は近いですか?

近いと思っています。
名古屋の社員も東京の社員も、一人一人としっかりコミュニケーションを取ることは意識しています。
和気あいあいとした社風だと感じますね。

「人のため」の方がスイッチが入ります

ー小林社長が大切にしている言葉はありますか?

「利他の精神」かな…。
「人のため」の方がスイッチが入るんですよね。
「自分のため」に動いている時期ももちろんありましたが、
思い返してみると、本質は「人のため」の方が諦めないでこれたかなと思います。
自分のためなら簡単に諦められてしまう、折れてしまうことも、人のためだと簡単には諦められないですからね。

―それは社長という立場になって、より強くなったものですか?

それももちろんありますが、年齢とか出会いとか、本だとか…
そういった色々な影響があるのかなと思います。

「アパレルは楽しい」と感じてもらえる業界に戻したい

ー”アパレル業界”は今どんな状況なのでしょうか?

今、アパレル業界で働いている人って、どんどん減っているんです。
お店も潰れていっているし、従業員も減っている。
「給料が安い」とか「労働時間が長い」などという理由があって、
それが今までは、楽しかったからやってこれていたものが、
数字を追うようになると、やっぱり面白くなくなるんですよね。
「売上至上主義」になっているのが現状です。

そうすると商品は面白くないし、みんな一緒のものをつくるし…
それをお客さんは気づいているんですよね。
実際、年がら年中30%、50%OFFとかで売っていて、
「これ一体いくらで作ってるの?」って思うじゃないですか?

アパレルの本質は、着てもらって、その人が「楽しい」とか「気分が変わる」と思ってもらうことなんですよね。

ー自社のコンテンツについて教えてください。

弊社では絵の描けるTシャツをはじめ、わくわくしたり高揚感を感じられる「楽しさ」が売りのコンテンツを作り続けています。
社員にはいつも言っているんですが、コンテンツがいっぱいあれば、タイミングが来た時に絶対花が咲く。
コンテンツを積み上げることは絶対にやめるなと言っています。

今後は、同時にそのコンテンツを知ってもらえるよう、PRに力を入れていこうと思っています。
「伝える」ということが、現在の私の、そして会社の課題ですね。

ー今後の展望をお聞かせください。

先程も話しましたが、アパレルの本質は「楽しい」「気分が変わる」と思ってもらうことです。
その事に、メーカーだけが気づいていても意味がなくて、小売店さんを巻き込まないといけない。
業界が良くなれば、必ず関わりたいと思う人も増えてくるはずです。

それが一番、全員がwinwinになるので、
昔のように楽しいと感じてもらえる業界にしていかなくてはいけないと思っています。

そして、そういう想いを色んな場で発信していきたい。
そのことで気づいて同感してくれる人が増えれば、この業界はもっと良いものにどんどん変化していくと思っています。
弊社も小さいながら、この業界を何とかするという気持ちは誰にも負けません!

 


ー「楽しい」をアパレル業界でもっと感じてもらいたいという強い想いをしきりに語ってくださった小林社長。

素晴らしいコンテンツが次々花咲くのがとても楽しみです。小林社長、ありがとうございました!

 

今回のインタビューはいかがでしたか?
相手に「伝わる」コミュニケーションがいかに大事かをより感じて頂けたのではないでしょうか?

届く話し方・伝え方は、練習次第で必ず身に付きます。
ご自身の「今」を知ることから、始めてみませんか?